【リノベーション解説】”素材”と”カラーバランス”を整える
こんにちは。
fujitacaリノベーションです。
先日、インタビューにてお邪魔させてもらったこちらのおうち。
設計関連のお仕事をされているTさんこだわりのリノベーション。
事例などでは紹介をしておりますが、改めて家具が入ったところでお邪魔させてもらいました。
暮らしの垣間見える空間で、Tさんこだわりのポイントを紹介します。
まずはリビング・ダイニング。
リビング・ダイニングはホワイトを基調としたデザインになっています。
フローリングは「イクタ」さんの突板フローリング。カラーは「エイジングホワイト」。
色味はどちらかと言えば上品な風合いを感じさせられるような突板フローリングです。
https://ikuta.co.jp/products/premium/preciouswoodfloorrusticaging/embed/#?secret=EvQGZLjhyi
Tさん曰く、家具をチョイスする時には「シックな色」を選ぶようにしたとのこと。
クロス・フローリングといった、お部屋全体のカラーリングがホワイト寄りなので、シックな家具を入れて全体を引き締めるようなテイストに整えているそうです。
ファッションでも、黒をアクセントに活用するアイデアは多く使われており、ファッションの組み合わせとも通ずるところがありそうですね。
つづいて、キッチン。
こちらは、白を基調としつつも、黒のアクセントが随所に散りばめられています。
カップボードや棚は他メーカーを組み合わせて使っていますが、メインのキッチンは「TOTO」さんの「ザ・クラッソ」。
TOTOシリーズのなかでも上位クラスの製品で、ワークトップ(天板)がスッキリしたデザインであることが特徴です。
セミオーダーや造作キッチンなどは別ですが、メーカー製品の場合、ワークトップがやや厚めの頑丈なつくりになっていることが多いです。
ザ・クラッソのスッキリとしたワークトップのデザインが上品さを演出してくれる印象を受けますね。
https://jp.toto.com/products/kitchen/crasso/
↓キッチンのメーカー比較に関する詳しい解説はこちらからも読めます
キッチンには「モールテックス」という素材が使われています。
リノベーションでは人気が高く、仕上げとして使われることが多いモールテックス。
コンクリートよりも薄い厚さで施工が可能で、クラック(ひび割れ)が入りづらく頑丈であることも特徴です。
正規代理店でしか施工ができないので、限られた技術者にしか扱うことが出来ない特別な素材です。
なめらかなテイストがありつつも、石のような存在感があるので、非常におもしろい組み合わせです。
左官界隈で有名な会社さんの例として「原田左官」さん。
女性の左官職人さんなども積極的に活躍しており、左官業界を盛り上げてくれている(?)印象があります。
https://www.haradasakan.co.jp/webcatalog/webcatamortex/
ちなみに、キッチンのタイルは「名古屋モザイク」さんの「サテリッティ・マット」。
非常に落ち着いた色味で、ブライトなホワイトトーンとはまた異なり、クロスとのコントラストもしっかり見ることが出来ます。
通常、タイルを施工するときには、端の部分はカットしてサイズを合わせていきますが、予め端の部分に対応したデザインのものを、Tさんにご用意いただきました。
タイルの端部分のラインが揃っていることがよく分かります。こういったこだわりが全体のスッキリさをしっかりとつくりあげてくれるんですよね。わたしたちが勉強になります。
https://www.nagoya-mosaic.co.jp/pickup/newproducts/interiorwalltile/satellitti.html
あ、わたしたちが描いたイラストも飾ってくださっていて、嬉しい限りです。
ちなみに、リビングダイニングにアクセスするドアは「ナガイ」の「イノア」シリーズ。
設計界隈では、ナガイの建具に憧れを持つ方が多いです。
クラシカルな印象も与えつつ、どんなテイストにも馴染みやすいデザインが特徴です。
真鍮(しんちゅう)のドアノブでカラーバランスもとても良いです。
https://www.nagai.co.jp/product/innoa/
感度の高い皆様ならお気づきかと思いますが、こちらのお部屋は、アクセントに「真鍮(しんちゅう)カラー」がたくさん使われています。
お部屋全体のカラーリングテイストを整えつつ、アクセントとなる色味を統一するだけで、一気に引き締まり感ありますよね。
こちらも、Tさんがご自身で探してご手配いただいた製品がほとんどです。
ご自身で見つけたものをおうちに取り入れるだけでも、いっしょにいえづくりをした感覚が増えるかもしれません。
続いて、トイレはこちら。
「ポーターズペイント」を活用して、Tさん自身でDIY塗装。
トイレの広さくらいだったら、おひとりでも無理なくDIYできます。
https://porters-paints.com/
なお、トイレはTOTOさんの「ネオレスト」シリーズ。
ネオレストシリーズのなかでも曲線美が美しいモデルを採用しています。
https://jp.toto.com/products/toilet/neorest/
塗装によってできたムラや色合いの違いも、DIYならではの楽しみ。
特にポーターズペイントは色の選択肢が広く、通常のペンキに比べてインテリアや住空間への馴染みが良いトーンを多く取り揃えています。
DIYペイントもオススメしており、メーカー側でペイントレクチャーも行われています。
DIYにちょっと興味がある、といった方も安心ですね!
トイレのデザインは、Tさんもかなりお気に入りとのことで。
照明もご自身でお好みのものをセレクトいただき、施工後に空間のバランスを見ながら丁寧に取付を行いました。
(なお、トイレの床もモールテックスを採用しています!)
随所にこだわりが散りばめられたことで、心地の良い空間ができあがりました。
カラートーンの合わせ方などは、まだまだわたしたちも勉強あるのみではありますが、素材の使い分けとメリハリを活用するだけでグッとセンスの良い空間になること間違いなしです。
Tさん、設計期間もいっしょに考えてくださりありがとうございました。