R壁にいざなわれて、光が抜ける|3人暮らし・60平米

フルリノベーションで、新しいお住まいに移られるお客さまのサポートを行いました。
デザインのイメージは、とにかく「ナチュラルなホテルライク」を目指して。
お客さまにとって、現在の自宅で不便に感じていることを、積極的に解消できるリノベーションを実現させています。
今回のお住まいは、ご夫婦とお子さんの3人家族。
旦那さんのご実家だったマンションを受け継ぎ、「せっかくなら、今の暮らしにぴったりな家にしたい」とリノベーションを決意されました。
現在お住まいのマンションで感じていた“ちょっとした不便”を一つひとつ洗い出しながら、暮らしやすさとデザインの両方を丁寧に整えたお住まいです。
テーマは「ナチュラル×ホテルライク」です。
お客さまが思い描くホテルライク。それはゴージャスやラグジュアリーではなく、「ホテルでくつろぐような、のんびりした気持ちになれる」住まいです。


BEFORE

AFTER

リビングに、家族が自然と集まる空間を
もともと和室だった空間を取り払い、広々としたリビングに。
間取りそのものは大きく変えていませんが、
壁や仕切りを見直すことで「抜け感」がぐっと増しました。
キッチンは壁付タイプにすることで、なるべく広々と使える場所を多めに。
白と木目のバランスが心地よく、長く過ごしたくなる空間です。


壁付けのキッチンは、リビングの雰囲気に自然に溶け込むようにデザイン。
木目の面材を選び、あたたかみと統一感をプラスしました。
キッチン前には内窓を設け、隣接する寝室から光を取り込むことで明るい印象に。
冷蔵庫スペースが限られていたため、
収納はコンパクトながらも使い勝手の良い設計にしています。
ごみ箱は“見せない工夫”として、可動式の収納にすっきり隠せるように。

ワークスペースとファミリークローゼット
リビングの奥には、ご夫婦のためのワークスペースを設けました。
印象的なのは、やわらかくカーブを描くR壁。
空間に優しいリズムが生まれ、どこか“吸い込まれるような心地よさ”を感じます。
壁の奥は収納スペースを兼ねており、
ファミリークローゼットとしても活躍。
暮らしの機能を美しく重ねたゾーニングです。



廊下へと続く、抜け感のあるガラス扉
リビングから廊下へ戻る扉は、ガラス扉をセレクト。
黒いフチが空間のアクセントとなり、視線が奥まで抜けていくような開放感を演出しています。
この扉は、オープンハウスや弊社の事例を見て「これがいい!」と気に入っていただいたもの。
暮らしの中にデザインの「お気に入り」を取り入れることで、より愛着の湧く住まいに仕上がりました。

心地よい主寝室・子供部屋
キッチンやリビングの隣には主寝室。
内窓越しに光が届くことで、明るく気持ちのいい空間になりました。
お部屋を少しでも広く使えるように、収納はカーテン式に。
“抜け”と“広さ”を両立させた設計です。

つづいて、お子さんのお部屋にはヘリンボーン柄のアクセントクロスを。
ベッドのヘッドボードのように壁を彩り、「自分の好き」をしっかり感じられる空間にしました。
アクセントクロス選びで悩まれていたお子さんに、「クローゼットの中もアクセントにしてみたら?」とご提案。
見えない場所にも遊び心を詰め込むことで、毎日が少し特別に感じられるようになりました。

ホテルライクな心地よさを楽しめる「洗面スペース」
造作の洗面台は、ミラーを大きく取ることで広がりを感じられるデザインに。
タイルやボウルのデザインもしっかりセレクトし、どこかホテルのような清潔感。
掃除のしやすさにもこだわり、洗面ボウルは「手を差し込んでしっかり拭ける」位置関係を一緒に検討。
見た目だけでなく、使い心地まで丁寧に設計しています。

ユニットバス、トイレもスッキリしながらも、あたたかみを感じられる空間に仕上げることが出来ました。


お打ち合わせでは、旦那さまのご実家のマンションということもあり、体験談をベースに「ここは改善したい」といったご要望を積極的に出していただきました。
ご実家のマンションという“思い出の詰まった場所”を、今の家族の暮らしに合わせて心地よくアップデート。
新しいけれど、どこか懐かしい——そんな空気が漂うお住まいになりました。
これから先、家族の成長とともに、この住まいもまた少しずつ表情を変えていくはずです。
その変化も、きっと楽しみのひとつになるでしょう。
■物件情報
区分 : フルリノベーション
間取り: 3LDK → 2LDK + WIC + ワークスペース
平米 : 60平米
人数 : 3人暮らし・ファミリー
設計期間 : 3ヶ月
工事期間 : 3ヶ月
費用 : 1300万円・税込 (市況や仕様によって異なります)

