クロスと照明だけで”ホテルライク”に近づける

今回のおうちでは、「クロス貼り替え」と「照明」だけで、ちょっと高級感を演出するにはどうしたら良いか?というご相談でした。

スタッフ阿部と佐藤でプランを行い、あれこれ考えてみました。

「ホテルライクにどうやって近づける?」

阿部:ホテルライク、ラグジュアリーな物件や内装にどんな特徴があると思う?

佐藤:そうだねぇ、最近高級分譲マンションの中を仕事で見学しに行くこともあるけど、実際使っている素材がすごい高い素材か、というとそんなこともなかったりするんだよね(ちょっと裏話)。

阿部:それ、分かるなぁ。
実家のマンションも数年前に住み替えしたんだけど、高級テイストを謳っている割には、結構素材とかみるとあれ?ってなるんだよね。
きっとお手入れしやすいものだったり、雰囲気を優先していたりするから、囲まれているものは至って我々が普段使う素材ってことには変わりないんだよね。

佐藤:そうそう。
高いもの使えばいいってわけじゃないし、コスト面もいろいろあるからね。
でも、ポジティブに考えると「組み合わせ次第では、ホテルライクにできる!」ってことなんだよね。

阿部:なるほどね!
ホテルライクな組み合わせ、例えばクロスのカラーでいうとどんな感じだと思う?

佐藤:僕だったら、オーク材(ベージュやイエローテイストの強い木材)よりもウォールナット材(ダークブラウンのようなカラーテイストの木材)かなって思う。
良いホテルの内装材を見ていても、オリエンタルな感じで高級感で締まるイメージはあるかなぁ。

阿部:確かに、それはあるね。ダーク系の色のほうが、ちょっと締まる感じはあるし、シックに決められるよね。
建具や洗面台、キッチンなどの高級テイストラインでも、比較的ダークブラウン系の色多いよね。
実際、ウォールナット材のほうが家具のなかでも高い方だし。

佐藤:そうだよね。今回もそれで行こうかなぁ。

阿部:でもさ、他のテイストと一緒でも仕方ないかもよ。既製品っぽさが出たり、見飽きた感じになってしまうと、一気にグレード下がるような印象を受けない?

佐藤:言われてみればそうかも…。
そうすると、ダーク系のカラーテイストで高級感を出すにはどうしたらいいかな…

阿部:僕だったら「ブラック系」で整えるかも。
ブラックテイストにちょっとブラウン要素・ゴールド要素が入っている素材などを選んでいけば良いんじゃないかな。
イメージはなんとなく、六本木のタワーマンションみたいな(行ったことないけど)。

佐藤:ちょっと攻めたテイストだね!
確かに、なかなかないかも。ニューヨークとかのイメージに近い気もする。

阿部:そうそう、夜景を連想させるような、モノトーンで統一された空間ってすごくホテルライクでラグジュアリーだと思う。

佐藤:それで行ってみよう!

ブラックを基調とした”ホテルライク”なリノベーション

今回は、ホワイトベースの床材はそのままに、クロスや照明をうまく工夫して、”ホテルライク”な仕上がりにしていきました。

比較的コンパクトなリビング。照明は広がりのあるペンダント照明と、きらびやかな間接照明。

床材の雰囲気に合わせるために、照明は黒い要素の少ないデザインにしています。
ペンダント照明って、確かにシーリングライトと比較すると非常に暗いのですが、間接照明をうまく組み合わせると全体のバランスが取れます。

こちらのお部屋も8畳程度なので、このペンダント照明だけだと完全に暗いのですが、うまく間接照明を散りばめる+増やすことで、全体の照度は取れます。

住む人が工夫できるテイストを目指してつくられた空間です。

また、アクセントクロスはゴールド・ブラウン・グレーを混ぜたような柄。
光に当たると柄がしっかりと際立つので、明るすぎる照明よりも、間接照明をうまく組み合わせて陰影を楽しめるように設計しました。

ガラス照明にはスリッドが刻まれていて、天井にぼんやりと陰影が浮かびます。
クロスとの対比も程よい雰囲気に仕上げています。

ゴールド(真鍮色)をお部屋に取り入れるのはややハードルが高い…という方。
コツは、「ブラウンやイエロー系の同系色素材と組み合わせる」とうまく使えます。

意外とハードルが高いように見えて、組み合わせ次第では、全体に馴染ませることもできちゃいますね。

ちなみに、部屋全体のクロスは「織物調」のホワイトクロスを選んでいます。
塗装調だと、クラフト感が出すぎてしまうので、織物調でファブリックなテイストに。
高級感を演出することができます。

水回りには思い切って”ブラックテイスト”を

水回りは、比較的どのメーカーもホワイトテイストが多いです。
最近では、グレーなどのカラーも増えてきており、選択肢も増えているのですが、やはりホワイトが多い。

そんなホワイト系の洗面台には、あえてブラックを差し込んでメリハリある空間に。

既存の建具とどうバランスをとるか悩みました。がシンプルにブラックテイストで。

真っ黒にしすぎると、ちょっと居酒屋や店舗などに用いられるエッジの効いた感じに仕上がりすぎてしまうので、天井はクロスと同じ柄でグレー系にしてバランスを取っています。

個人的には、建具がホワイトテイストといいつつ、少しピンクっぽい要素が入っているので、う〜んという感じはあるのですが、そこは優先順位。
限られた予算のなかでは、取捨選択をしなければならないのであります。

トイレの雰囲気もとても良いです。

トイレのブラックテイストはバッチリでした。
アクセントクロスなどに抵抗がある方は、こういう狭い空間からスタートするのも良いです。

あと、玄関もホワイトクロスで仕上げているのですが、少し遊び心を足したいな…というところに、佐藤が一案。

玄関の一部にアクセントクロスを追加しました。
ホワイトベースなんだけれども、柄を追加することで、迎え入れる空間にも表情がつくようになっています。
ホワイトベースだけだと、のっぺりしすぎるテイストなので、ちょっとアクセントクロスを入れるだけで一気に華やかになりました。

柄の選び方も、全体の”ホテルライク”を活かした、上品なデザインです。

クロスと照明を組み合わせるだけで、一気に空間の表情が変わってきます。
是非、リノベーションで優先順位をつけるときには、クロスと照明にこだわることからはじめてみましょう!