一級建築士が教える「マンションリノベーション会社の選び方」|後悔しないための7つのポイント・会社タイプ別解説

最終更新日:2026年5月16日

こんにちは。
fujitacaリノベーションです。

「マンションのリノベをしたいけど、どの会社に頼めばいいんだろう」
「なんとなくおしゃれにしたいけど、どこに相談すればいいか分からない」

マンションのリノベーションを考えはじめると、まず壁にぶつかるのがリノベーション会社選びではないでしょうか。

インターネットで調べると会社の数は無数にあり、ハウスメーカー、工務店、リノベ専門店、設計事務所と種類もさまざま。
何を基準に選べばいいのか、迷ってしまうのは当然です。
しかも、マンションのリノベーションには戸建てとは異なる注意点があります。
管理規約への対応、構造壁の制約、水回りの移動可否など、マンション特有の知識を持たない会社に依頼してしまうと、思わぬトラブルに発展することも。

この記事では、マンションリノベーションに特化した会社選びの基準を、実際の相談現場からの視点も交えながら解説します。
一級建築士のスタッフ視点からも注意する点をご紹介していきますので、ぜひご参考にしていただき、後悔のないリノベーション会社選びに繋げてくださいね!

佐藤 創史

記事を監修した人:佐藤 創史

fujitacaリノベーション代表。一級建築士。
リノベーション会社にて十数年、設計および設計監理を行い、2014年より藤孝建設株式会社へ。
スタッフ阿部が中心となってヒアリングした内容を設計へ反映し、現場がスムーズに動くよう監理を担当。
マンションリノベーションをメイン分野としており、数多くのマンションにてさまざまな施工方法を見届けてきており、プランニングを現場へしっかりと連携させることを強みとしている。

知っておきたいリノベーション会社の4つのタイプ

一口に「リノベーション会社」と言っても、実はいくつかのタイプがあります。
それぞれ得意なことや費用感が違うので、まずはここを押さえておきましょう。

ハウスメーカー系(大手):安心感重視の方向け

大手ハウスメーカーのリフォーム・リノベ部門がここに該当します。
ブランド力と実績があるので「大手なら安心」と考える方には向いています。
ただし、「標準仕様」が選定されている場合が多く、使える素材やプランがある程度決まっている場合も。
費用もある程度高くなりがち、という声を耳にします。

  • 向いている人 :大手メーカーの安心感を得たい、標準仕様から決めていきたい
  • 向いていない人:素材やプランをイチからセレクトしたい、費用を抑えたい、部分的な工事を行いたい

不動産会社系(大規模):不動産購入からワンストップしたい方向け

物件の購入からリノベーションまでをまとめて対応してくれる会社です。
「物件探しとリノベを別々に動かすのが面倒」という方にはワンストップで便利です。
また、規模が大きいため、施工事例も豊富で、価格帯や商品のシリーズを数多く設けている点もメリットです。

一方で、不動産仲介とリノベの両方をこなす分、組織が縦割りになっており、設計・施工が分離していることも。
費用は、ハウスメーカー同様高くなりがち、という声を耳にすることも多いです。

  • 向いている人 :物件購入とリノベをまとめて相談したい、豊富な施工事例から選びたい
  • 向いていない人:費用を抑えたい、小回りの利いた対応をお願いしたい

工務店・リフォーム会社(小規模・中規模):コスト重視の方向け

地域密着型の工務店や中規模のリフォーム会社。
小回りが利きやすく、ある程度のメーカー製品は取り揃えているので、費用もリーズナブルな部類に該当するケースが多いです。

ただ、デザイン提案力は会社によってかなり差があります。
「設備だけ新しくすればOK」「とにかく安くしたい」「間取りは大きく変えない」という場合には向いていますが、
デザイン性を全体的に整えたい場合などは、バリエーションに欠けることも。

  • 向いている人 :費用を抑えることを最優先にしたい、間取りを変えずに部分的な工事を行いたい
  • 向いていない人:デザインや空間の質にこだわりたい、造作などにもこだわりたい

設計事務所(小規模):デザイン最優先・建築家に依頼したい方向け

建築家・インテリアデザイナーが手がける設計事務所は、デザインのクオリティという点では最も高いレベルを期待できます。
世界に一つの空間をつくりたいなら有力な選択肢です。

ただし設計料やデザイン料がかかることも多く、費用は高めになるケースが多いです。
また、設計や施工に時間をかけて対応してくれるケースが多いため、お金と時間に余裕がある方が望ましいです。

  • 向いている人 :こだわりの空間・唯一無二のデザインを求めたい
  • 向いていない人:コストを抑えたい、スピードを重視したい、機能性もある程度重視したい

リノベ専門会社(小規模・中規模):デザイン・コスト・対応力のバランスを取りたい方向け ※fujitaca

リノベーションに特化した専門会社。
設計~施工まで一貫しているケースが多く、小規模~中規模なため、小回りが利きやすいケースも。

費用感は設計事務所ほど高くなく、工務店よりはやや高め、という中間ポジション。
デザインも施工品質も両立したい方には、このタイプが一番のおすすめです。

一方で、小回りが利く分、大手のようなアフター保証サービスは設けていないケースも多いため、
相性の良し悪しが分かれることが多いです。

  • 向いている人 :デザインもある程度監修してほしい、費用は抑えたいもののある程度はお金をかけたい
  • 向いていない人:アフター保証サービス

マンションリノベーションに特有の「会社選びの条件」

マンションのリノベーションは、戸建てとは違う制約や知識が必要です。
会社を選ぶ際は、以下のポイントをしっかり確認しておきましょう。

管理規約の読み込み・申請業務に対応できるか

マンションには管理組合のルール(管理規約)があり、工事前に申請が必要なことがほとんど。
この申請業務をしっかり対応してくれる会社かどうかを確認しましょう。
経験の浅い会社だと、「そこまでは対応していない」と言われることもあります。

特に「工事申請期間」「搬入経路・養生のルール確認」など。
マンションでは多くの居住者の方に迷惑をかけることがないよう、ルールが敷かれているケースがほとんどです。

RC造・SRC造(コンクリート造)の構造制限を理解しているか

マンションのほとんどはRC造(鉄筋コンクリート)またはSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)です。
専有部と共用部の境界線や、撤去できない壁・動かせない柱の見極めには専門知識が必要。
このあたりの構造理解がしっかりしている会社を選びましょう。

水回り移動に関する知識があるか

マンションでは排水管の位置関係から、水回り(キッチン・浴室など)の移動に制限がある場合があります。
「どこまで動かせるか」を事前に正確に判断できるかどうかは、リノベーション会社の知識量や経験によるものが多いです。

また、床の高さを上げることで「水回りは移動できる」ケースは多いものの、現地の構造によっては生活に支障が出るレベルの段差になったり、
浴室に「浴室暖房乾燥機が入らない」などの不具合も生じる場合があります。
プランの優先順位と照らし合わせながら、設計士と吟味していく必要があります。

近隣への配慮・マンション特有の養生・搬入ルールへの対応

マンションでは共用廊下やエレベーターを通じて資材を搬入します。
養生がしっかりできているか、他の住民への挨拶や騒音への配慮が行き届いているか。
こういった細かい対応が、その後の近隣関係にも影響します。

リノベーション会社選びで後悔しないための7つのポイント

リノベーション会社を絞り込む前に、これだけはおさえてほしい!というポイントを7つにまとめました。

✅①施工事例のテイストが自分の好みに合っているか

HPやSNSに掲載されている施工事例を見て、「なんかいいな」と感じるかどうか。
見落としがちですが、大切です。

テイストが合わない会社に頼むと、価値観そのものがズレていることが多く、打ち合わせが噛み合わなくなることもあります。
(例えば、ホテルライクなデザインを作りたい!と思っていても、ホテルの雰囲気のイメージが少ない設計士だと、ニュアンスが伝わらない・・・など)

まずビジュアルで直感的に判断してみることも大切です。

✅②営業〜設計〜施工の役割分担はどうなっているか

最初の担当者が営業だけで、設計・施工は別の人が対応する会社もあります。
それ自体が悪いわけではないですが、営業担当の方が良い印象だったのに、設計士にバトンタッチした瞬間に相性が合わないなんてことも。
リノベーション会社がどんな組織体制で対応を行っているか、事前に確認を行っておきましょう。

✅③使える製品・メーカーに縛りはないか

会社によっては特定のメーカー品しか使えない、という縛りがある場合があります。
「このタイルが使いたい」「この水栓にしたい」というこだわりがある方は、どのくらい製品の自由度があるかを事前に確認しておきましょう。

特に大手メーカーであれば使えるケースが多いものの、デザイン性の高いニッチな製品などは対応が出来ない場合も。

✅④マンションへの知識・経験がどこまであるか

管理規約の対応や構造理解など、マンション特有の知識が必要です。
「マンションの申請対応もやってくれますか?」と一言聞いてみるだけで、どのくらい慣れているかが伝わってきます。

✅⑤費用のイメージが共有しやすいか

「この平米数でおおよそいくらくらいかかりますか?」という質問に、ある程度明確に答えてくれる会社かどうかを確認しましょう。
「やってみないとわからない」「詳細見積もりを出さないと何も言えない」という会社だと、後から費用の感覚がズレて困ることも。
概算でいいので、早めに費用感を共有してくれる会社が理想的です。

また、要望などのヒアリングが終わっていない状態で、細かな費用を確認するのは避けておきましょう。
打ち合わせをしながら、要望がガラッと変わるケースも多いため、「似たようなデザインで、近い築年数・平米数くらいでどれくらいの費用が必要か」
という点を確認しておくことをおすすめします。

✅⑥アフターサービス・保証の体制はどうなっているか

工事終了後の対応として、どのような体制が敷かれているか。確認をしておきましょう。
自社でアフターサービスを持っているか、外部保証を利用しているかなど、入居後のサポートについても聞いておくと安心です。

✅⑦住宅ローン利用時の対応サポートはあるか

リノベーションを住宅ローンで賄う場合、金融機関への資料提出や見積書の準備など、細かい対応が必要になります。
担当者がどこまでサポートしてくれるか、提出期限などにも対応してもらえるかは、あらかじめ確認しておきましょう。

また、住宅ローンを利用する場合、比較的制度が複雑かつ金融機関によって対応が異なるため、
「住宅ローンを併用してリノベーション対応をしたことがある」ことが大切になります。

「おしゃれなリノベ」がしたい人が特に見るべきポイント

機能的なリノベだけでなく、「デザインにもこだわりたい!」という方は、以下のポイントを特にチェックしてみると安心です。

①施工事例の雰囲気に統一感・こだわりがあるか

施工事例を見たときに「なんかいいな」と感じる事例が多いか。テイストに統一感があるか。
自分が好きな雰囲気と近い事例があるかどうかを確認しましょう。

インテリアは、お客さま自身のセンスによるところなので、一概には言えませんが、
ある程度統一感があると、リノベーション会社で助言を行っていたり、上手に提案していることも推察できます。

②造作家具・特注素材への提案力はあるか

「メーカーの既製品を組み合わせただけ」ではなく、造作家具(オリジナルで作る家具)や自然素材の提案ができる会社は、デザインへの本気度が違います。
細部のディテールまでこだわれるかどうか、提案事例をチェックしてみましょう。

ただし、必ずしも「造作」が良いとは限りません。
予算の兼ね合い、使い勝手の問題から、あえて「メーカー既製品を使って提案する」場合があります。
もし、それ以上にこだわりの収納や扉を設置したい!という場合には、造作家具などの対応力まで確認をしておきましょう。

③InstagramなどSNS発信の質でセンスを見分ける

最近では、リノベーション会社が用意しているSNS(Instagram・Pinterestなど)を見ていると、「どんな人が設計してくれるのか」が感じられるか、分かることがあります。
また、個人アカウントなどを用意している場合もあるため、センスを感じられるのかどうか、見極めることも大切です。

fujitacaリノベーションのInstagramは こちら

見積書・プランのチェックで確認すべき3つのポイント

見積書やプランは、リノベーション会社を比較する上で気になるポイント。
でも、数字の比較に集中しすぎると大事なことを見落とすことも。
ここでは見積書を見るときのポイントを整理します。

✅①どんな仕様でいくらになっているか(仕様の中身を確認)

見積書の金額だけ見ても、「その金額で何が含まれているか」がわからないと比較できません。
どのグレードの建材・設備が入っているのか、どの工事が対象なのかを確認しましょう。

※細かな金額を見るというよりは、このグレードでこれくらいか、という感覚を確認することが大切です。
見積書よりアップグレードできる余地があるのか、ダウングレードできる余地も確認すると良いです。

✅②工事後の追加費用はどのくらい発生するか

解体してみないとわからない部分(床下の状態・壁の中など)から追加費用が発生することがあります。
「追加費用が出やすいパターン」について事前に確認してみましょう。
最初の見積もりに諸経費や処分費が含まれているかも確認しましょう。

(例)アスベストの処分費、下地を残す場合に下地の状態が悪い場合の追加費用、キッチン施工の部材不足 など

✅③内訳がしっかり出ているか

「一式〇〇万円」という大雑把な見積もりより、工事の種類ごとに分かれた内訳が出ているリノベーション会社のほうが安心感があります。
細かい数字を全部チェックするより、「内訳を出してくれる会社かどうか」という姿勢を見るイメージです。

特に、「諸経費」「内装費」などで括られてしまっていると、商品代などが不明瞭になってしまうため、
ある程度の層まで開示していることが大切なポイントになります。

✅④見積書の比較よりも、会社の特徴・価格帯の把握が大切

複数社の見積書を同じ軸で比べるのはほぼ不可能に近いです。
仕様が違う、工事の範囲が違う、使う素材が違う。「A社は安いけどB社より高品質」なのかもしれないし、「C社は高いけど追加費用ゼロ保証」かもしれない。

見積書の細かい比較よりも、「この会社のスタンスや価格帯が自分たちの要望にフィットするか」という大きな視点で判断するのがおすすめ。
比較するとしても、2社程度に絞っておきましょう。

リノベーション会社の選び方(fujitacaリノベーションのおすすめ)

「会社の選び方はわかった。じゃあどう進めればいいの?」という方へ。
fujitacaリノベーションがおすすめする流れをご紹介します。

STEP① HPの施工事例・SNS・クチコミで2〜3社に絞る

まずは「好きだな」と思える事例を持つ会社を2〜3社ピックアップ。
Googleの口コミも参考になりますが、施工事例のビジュアルで直感的に選ぶことは、大切なポイントです。
いきなり10社資料請求すると比較が大変になるので、最初から絞っておくのがポイント。

STEP② 無料相談などで一度会って話を聞く

多くの会社は初回無料相談を設けています。
ここで「担当者との相性」「提案のスタンス」「費用感のざっくりした感覚」をつかみましょう。
実際に会って話すことで、HPだけではわからないことがたくさん見えてきます。

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STEP③ リノベーション会社を比較してどこに依頼するか決める

見積もりやプランを出してもらって比較するのも一つですが、現地調査の立ち会いなど手間と時間もかかります。
基本的には、「概算費用」と「プランの方向性」を揃えて、どのリノベーション会社に決定するか、確認することが重要です。

どうしても比較したい場合でも2社までに絞っておくのが現実的。
価格だけで絶対に決めないことを忘れずに、検討していきましょう。

STEP④ 担当者との相性を最終判断に

最後の決め手は「この人と一緒にリノベしたいか」という担当者との相性だと考えています。
リノベーションは打ち合わせが何度も続く長いプロセス。
信頼できる担当者に出会えたかどうかが、満足度に大きく影響します。

よくある失敗パターンと回避策

最後に、リノベーション会社選びでよくある失敗パターンをまとめました。
実際にお客さまから伺った、失敗談になります。
これだけは避けてほしい…!という話です。

安さだけで選び、デザインがちぐはぐになってしまった

「とにかく安く仕上げたい」という気持ちはわかります。
でも安い分、デザイン提案が少なく、素材やカラーの選定を自分で行うケースが多いです。

デザインセンスに自信がある方ならいいですが、「なんかちぐはぐな部屋になった…」となるケースも。
デザインまで対応してくれるリノベーション会社は、多少価格が上がってしまうものの、
設計期間中はストレスフリーに進めることができると感じています。

デザイン重視にしすぎて、動線が不便になった

「とにかくおしゃれにしたい!」が先行して、実際の生活動線がおろそかになるケース。
エッジの効いたデザインにすることで起きがちな問題です。
自分の「めんどくさがりポイント」(例:洗濯物の動線、収納のしやすさ)はリノベ前にちゃんと整理して、担当者に伝えておきましょう。

諸経費が含まれておらず追加請求があった

見積もりに処分費や養生費、諸経費が含まれていないケース。
最初の見積もりが安く見えても、後から追加が積み重なって「思ったより全然高くなった」となります。

リノベーションは、解体してから分かることも多いため、多少の金額増はある程度見込んでおくのがベストですが、
大幅な金額増を防止するためにも、「この見積もりには何が含まれていますか?追加費用が出るとしたらどんな場合ですか?」と最初に聞いておくのが鉄則です。

マンションリノベーション経験が浅い会社で、近隣トラブルになった

工事中の騒音対応・搬入時の養生・近隣挨拶など、マンション施工には独特の配慮が必要です。
経験の浅い会社だと業者チームのマナーが悪かったり、引っ越した後もご近所と微妙な空気が続いたり…。
施工実績が多い点は、こういった対応にも出てくるため、確認が必要です。

fujitacaリノベーション/藤孝建設株式会社とは

fujitacaリノベーションは「ちょっとオシャレで暮らしやすい」をテーマに
東京・杉並を拠点にマンションリノベーションの設計・施工を行っています。

「なんとなくオシャレにリノベーションをしたい!」そんなお気持ちにお応えできるよう、間取り・設備・素材をご提案いたします。
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